総合病院の企業立病院って、どんなところ?

母体はほとんどが大企業

地方自治体であったり、○○会といった名称の医療法人、医療法人社団、社会福祉法人であったりといったものが母体となっている多くの病院に対し、特定の民間企業の名前が付された企業立病院というものもあります。

こうした企業立病院は、一般の病院とはどのように異なっているのでしょうか。
企業立病院とは、その名がつけられている、民間企業によって運営されている病院です。

病院を運営するくらいですから、やはり母体となる企業は大企業が多く、NTTやJR、各電力会社、日本郵政、
東芝、日立、トヨタなどが有名なところでしょう。

そもそもは、その会社の経営者や役員、従業員、さらにその家族の健康管理を行うための医療施設として
設けられている病院です。

健康管理として全身を診療する必要があるため、基本的に総合病院となっています。
その企業の関係者なら、なんらか不調があれば、まず頼りやすい、利用しやすい医療機関といえるでしょう。

会社の付属機関として連携が取れているので、治療に必要な期間の休暇届け、
長期的な治療を行う際の軽減勤務手続きなどもスムースに行うことができ、
その点便利に利用されているケースがしばしば見られます。

定期的な法定健康診断や人間ドッグも、企業立病院をもっている企業では、ここを利用して行います。
では、一般の人は利用できないのか、いっさい診療していないのかというとそうではありません。

多くの場合、地域の住民をはじめとする一般外来の患者さんも受け付けています。
総合病院として頼れる存在ですし、近くに大きな病院がない場合は、まず頼るという一般の方も多いですね。

福利厚生の充実

しかし、あくまで一般外来の受け付けは各病院の判断に任されているので、
なかには受診利用者を職員および関係者に限定しているところもあります。

病院として一般の病院と最も違う点は、そこのスタッフとして働く医師、看護師、薬剤師、各種技師などは、
すべてその病院を運営している民間企業の会社員扱いとなるというところです。

そのため、福利厚生面の待遇なども、基本的にその企業の社員に準ずることとなります。
大企業として、何万もの社員、そしてその家族を抱えているうえに、一般外来も受け付けているので、
比較的利用者の多い総合病院である、業務として多忙なケースも多いといわれています。

しかし、一方でやはり長引く不況という社会状況を受け、企業立病院をもつ企業自体の経営も
スリム化することが強く求められていますから、病院の運営という事業から撤退するところも多く、
この企業立病院の数は減少しつづけています。

企業が行っている事業の性質上、安全を確保するために、どうしても残しておかなければならない会社も
ありますが、そうした企業でない場合は、今後さらに撤退、廃止の検討を進めていく可能性は
ないとはいえないでしょう。

ですが、福利厚生の一環として、大きな意味をもつものであることに違いはなく、保有していることで
一流企業というステータスも得られますし、一般外来を受け入れることで、社会的貢献、サービス還元のイメージにもつなげられます。

経営の苦しいところも多いと指摘する声もしばしば聞かれますが、病院のひとつのタイプとして、
存在の意義は確実にあるものといえます。